防災 イザという時に備えるもの
災害前に備えをする!
だれでも災害に遭う可能性はあります。
備えは生き残るための最も重要なカギです。
では,どんな備えをすればよいのでしょうか。
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心の準備 災害は起きるもので,自分も家族も巻き込まれる可能性があるという事実を認めましょう。災害に遭った後では,遅すぎます。
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情報収集 あなたの生活圏ではどんな災害が起こり得るでしょうか。避難場所がどこかを知っておきましょう。自宅の構造や位置が安全かどうかを見直してください。火災の原因となりそうなものをなくします。火災警報器を設置し,その電池を少なくとも年に1度以上は交換しましょう。
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災害用備蓄 電力,上下水道,電話,交通網などが機能しなくなるかもしれません。車には燃料が常に半分以上入っているようにし,自宅には食料,水,救急箱を常備しておきましょう。
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電話番号 近くや遠くの友人と連絡を取れるようにしておきます。最近ではeSIMを利用して2回線持つ方も増えてきました。一つの通信キャリアが途絶えてももう一つの通信キャリアなら通話通信できることがあるからです。今のところ,auのPOVOが0円から運用できるため人気があります。
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避難計画と避難訓練 一番近い非常口の位置や,子どもの学校の避難計画を知っておきましょう。家族が集合する場所を決めます。学校や公園など,近所で1か所,少し離れたところでもう1か所を選びます。家族でそこまで歩く練習をすることも勧められています。
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他の人の救助 お年寄りや体の弱い人などを助けることも計画に含めましょう。
災害発生! ぐずぐずしない
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低い姿勢を保ち,素早く近くの出口に向かってください。煙が立ち込めると視界が悪くなりますし,煙を吸い込むことは火災による死因の大半を占めています。何かを取りに戻ってはなりません。数秒の違いが生死を分けることもあります。
火災 -
地震 机やテーブルなどのしっかりした家具の下や,玄関など,柱の多い所に逃げてください。余震が来ることを考え,できるだけ早く建物から出て離れるようにします。レスキュー隊はすぐには来てくれないかもしれません。ですから,できる範囲で他の人を助けるようにしましょう。
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津波 海岸から急に潮が引き始めたら,直ちに高台に逃げてください。第一波が来た後,さらに高い波が何度も来ることがあります。
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台風や竜巻 直ちに頑丈な作りの建物などの避難できる場所に入ってください。
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洪水 浸水した建物には立ち入らないようにします。水の中を徒歩や車で移動してはなりません。汚水が混ざっていることがありますし,がれきがあったり,マンホールのふたが外れていたり,切れた電線が垂れ下がっていたりして,危険です。
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ご存じでしたか 水深60センチの水の流れには,車を押し流す力があります。洪水による死者の大半は,流れを車で渡ろうとして亡くなっています。
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警戒区域に指定されたら 直ちに避難してください。自分がどこにいるかを友人たちに知らせましょう。そうしないと,危険を冒してあなたを探すかもしれません。
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ご存じでしたか メールやLINEなどSNSのほうが音声通話よりもつながりやすいかもしれません。
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自宅や避難所にとどまるようにとの指示が出たら 外に出ないようにしましょう。化学物質,生物,核物質などによる攻撃や事故があった場合は,屋内にとどまり,換気装置を切り,すべてのドアと窓に目張りをします。核物質が関係しているなら,建物の一番下の階の中心部に移動し,できるだけ被ばくしないようにします。地元のテレビやラジオのニュースを聞いてください。危険が去ったという当局からのアナウンスがあるまでは,決して外に出てはなりません。
被災後 危険を避ける!
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友人と一緒にいる できるなら,そのほうが避難所にいるよりも望ましいでしょう。
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生活空間を清潔に保つ
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体を保護する道具を使う がれきを片づける時は,保護具を使いましょう。可能なら,手袋,頑丈な靴,ヘルメット,防じんマスクを着用します。電線や隠れた残り火に注意してください。感電や火傷の危険があります。
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日課を守る それまでの日課をできる限り守りましょう。もし子どもがいるなら,あなたが冷静でいる様子を見る必要があります。家族一緒に,学校の勉強や遊びや心を養う活動を行ないましょう。悲劇的なニュースのことばかり考えたり,自分の不安やいらいらを家族にぶつけたりしてはなりません。互いに助け合いましょう。
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災害には損失が伴うことを認める 政府や他の救援活動が目指しているのは,人々が生き延びられるよう助けることであって,失われたものすべてを元通りにすることではありません。生き残るために必要なのは,清潔な水,食料,衣服,雨風をしのげる場所です。
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心をケアする 心の傷は最初のショックが過ぎてから表われ,不安,気落ち,気持ちの浮き沈みなどの症状があり,思考・仕事・睡眠に影響が出ます。思いやりのある友人に話しましょう。
まとめ
「備えあれば憂いなし」。確かに備えは重要です。しかし,備えがあっても何かしらの不足が生じるものです。災害の多い日本では日頃からの防災意識を高めておきましょう。保険に加入することも前向きに検討できます。災害前,被災中,被災後に分けてみました。災害用備品の準備,そして心の準備も忘れずにいたいものです。